INTERVIEW

究極のキャラクターラインへ。
幼い頃に描いたクルマを、現実に。

技術職車両系 生技・製造コースK.N

PROFILE

MSプレス生技部

開放環境科学専攻修了 2014年入社

幼い頃からクルマが好きで、高校生の時からクルマをつくる仕事がしたかった。就職活動時は、世間で話題になっていた「ピンクのクラウン」が発売された当時で、トヨタの新しいチャレンジに共感。また、学生時代にお世話になった先輩社員に、就活の不安を伝えたとき愛知から東京まで来てくれたことがあり、その面倒見の良さに惹かれてトヨタ自動車へ。その先輩社員とは入社後も交流が続いている。

かっこいいクルマをつくるのは、デザイナーだけじゃない

絵がとても上手な父親は、私がまだ幼かった頃、よくスポーツカーを描いてくれました。だからなのか、子どもの頃からクルマが大好きで、高校生のときには「自動車をつくりたい」と思っていました。高校は理系、大学も機械工学科へ進学。でも、東京だったので、クルマは持っておらず、もっぱらバイクを乗りまわしていました。

思いが叶ってトヨタに入社。しばらくすると配属希望を聞かれます。とりあえず、わかりやすいところで設計かな、と。でも、配属先は生産技術。正直、当時は具体的な仕事のイメージができていませんでした。

私がかっこいいと思うクルマの特徴に、「キャラクターラインの美しさ」があります。キャラクターラインとは、クルマを横から見たとき、フロントからリアに流れる線なのですが、ここの曲げ方などで随分とクルマの印象は変わります。しかし、それを実現するには、カッコイイ図面がかけるだけでなく、実際にカタチにする技術力が必要なのです。それこそ、まさに生技の役目。私が元々やりたかった仕事は、生技に近かった。デザイナーや設計者が思い描いたクルマを、知恵と技術で実際にカタチにしていく。それが生技の仕事なんです。

プレスの金型は、チームワークで出来ている

プレスの金型は、
チームワークで出来ている

入社後は一貫してプレス生技部に所属しています。その中でも、サイドアウタパネルという側面のドアがはまる部分の金型設計を担当。サイドアウタパネルはプレスの金型では一番大きく、その形状も複雑。もちろん、車種ごとに違います。ですから、チーム全員でひとつのプロジェクトとして動いています。

チームは7名。いくつかの車種を担当しますが、工程それぞれに担当がいて、車種別に工程全体を見る人もいます。私はまだ若手なので、一人では行き詰まることも少なくありません。そんなときは、チームであることがすごくありがたい。気軽に相談できるし、聞けばプロフェッショナルな先輩が教えてくれます。

とはいっても、入社直後は失敗をいくつもしてしまいました。一度、私の設計した図面が、そのまま金型にするとプレス機に入らないことが発覚。図面提出の前日に先輩が見つけてくれたのですが、あのときは冷や汗ものでした。現場をよく見なかった私の完全なミスで、現地現物の大切さが身に滲みてわかりました。今から考えると「そんなミスするか?」と思いますけどね。

生技がもっとがんばれば、思い描いたクルマができる

昔のトヨタは、生技や現場が強くて、設計から上がってきたものでも「出来ないものは出来ない」と、対立することも多かったそうです。でも、今は違う。いかに、もっといいクルマを、どうやったら実現できるか。開発や設計と一緒に考えて、何とか実現していこうと、ポジティブに協力できる風土になっています。生技の中でも「高意匠」というキーワードが常に出ていて、その実現方法を研修会などで話し合っています。

キャラクターラインでも、欧州車はとても美しい。でも、残念ながら、トヨタ品質を維持しながらそのようなキャラクターラインを実現するのは、まだまだ乗り越えなければいけないハードルがあります。先輩から「俺たち生技ががんばらないと、つくりたいクルマができない」と言われて、本当にそうだと思いました。設備やコストを大きく変えることなく、いかに知恵と工夫でカタチにしていくか。そういう意味でも、これからが生技としての真価を問われる時代なんじゃないでしょうか。

将来は、みんなの手に届くようなスポーツカーを

将来は、みんなの手に届くような
スポーツカーを

今は、将来発売されるスポーツカーに近いクルマを担当していて、すごくモチベーションが上がっています。先輩に「そんなの本当に実現可能なの?」って突っ込まれても、なにか抜け道を見つけて実現してやろう、と燃えています。同時に、時代の流れに取り残されず、アンテナを張ってニーズをキャッチすることも忘れずに心がけたい。EV化や自動運転などでクルマが変わっていけば、生技のあり方や必要な技術も大きく変わっていくでしょう。世の中の流れを広く見ながら、お客様が欲しいというクルマをきっちりとつくることができるよう、今から準備しておきたいですね。

個人的な夢ですが、いつの日か、父親が描いたようなかっこいいスポーツカーを自分の手でつくってみたいと思っています。一部のクルマに詳しい人だけでなく、たくさんの人の手に届くスポーツカーをつくってみたい。だからこそ、いざ自分のつくりたいクルマがやってきた時、「じゃあ、こういう方法で実現しようか」と提案できるよう、新たな技術と経験をしっかりと身につけておきたいですね。

所属は取材当時のものです。

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