INTERVIEW

もっと便利に、安全に。もっと自由に、おもしろく。「つながるクルマ」が、世の中を変える。

技術職コネクティッドコースR.M

PROFILE

コネクティッド先行開発部

工学部卒 2006年入社

兄の影響で幼いころからプラモデルやミニ四駆が好きだった。ものづくりに興味があったので工学部を選択。現在の部署では、「ヘッドアップディスプレイ」の次世代版を開発。車速や進行方向などさまざまな情報を、フロントウィンドウに反射させて、2~3m先の外に映っているように表示できるシステム。メータを見るより視線移動が楽で、安全運転のサポートに貢献している。

秘書やコンシェルジュになる次世代のクルマ

クルマが人や他のクルマと会話し、街や社会、さまざまなサービスとつながると、世の中はどうなっていくだろう。考えるだけで、心が弾みませんか?わたしは、そんなコネクティッドカーに搭載する次世代マルチメディアシステムの企画開発をしています。コネクティッド技術を使った新しいサービスや、クルマから取得できるデータを活用した安全運転サポートなどを企画し、かたちにしていく仕事です。

つまり、クルマが移動する手段にとどまらず、おもてなしをするコンシェルジュ、秘書のようなエージェントの役割をしてくれるということ。たとえば、スマホのスケジュール機能に連動して、設定しなくても次の目的地にナビゲーションしてくれる。他車や交通インフラと情報を交換して工事や渋滞を避けてルートを探索してくれる。また、ドライバーに代わってWebページやメールを読み上げてくれたり、アプリを通じて自宅のお風呂を沸かしてくれたり。安全運転をサポートするのはもちろん、クルマに乗っている時間を快適に便利にしてくれる。最先端技術でクルマをもっと自由に、世の中をもっとおもしろく。そんな無限の可能性が広がる、夢のある分野だと感じています。

ゲームの楽しさと安全運転への意識を両立させるアイデア

ゲームの楽しさと安全運転への
意識を両立させるアイデア

2015年には、「停止の達人。」というT-Connect(トヨタ純正カーナビ)専用のブレーキ診断アプリをリリース。ブレーキの減速の滑らかさをスコアとランクで採点、ゲーム感覚で安全運転を心がけることができるものです。

その開発で、まず難しかったのは、「診断ロジック」の設定。「どういうブレーキが良いのか」など、誰も定義したことがなかったから。そこで、社内のテストドライバーと採点基準をディスカッション。その値が一般のドライバーにも適用できるか検証も重ねました。また、飽きられず、長く愛用してもらえるようにユーザーインターフェースの工夫も。採点画面では、スコアだけでなく、ドライバーのブレーキングと理想のブレーキングの波形を、見比べられるように表示。結果はスマホでも見ることができます。さらに、運転の邪魔にならないように、フィードバックはブレーキと連動させて停止中に伝えるように設定しています。安全運転のためには、急ブレーキ、急ハンドルをなくすことが不可欠。でも、「危ないからやめてください」では、なかなか効果は望めない。それなら、クルマから得られる情報をうまく使って、ドライバーが楽しみながら安全運転を意識できるサービスをつくろう。そんな発想で、このアプリは生まれました。「自分がユーザーだったらどんなものが欲しいか」。「世の中の技術をどんなサービスに活用できるか」。企画開発をするときには、この「ニーズ」と「シーズ」の両軸からの柔軟なアプローチと、絶妙なバランスが大切なのです。

日々、進化していく。心に描く2020年のために

現在は、東京オリンピックの大会車両約4000台に搭載するコネクティッドサービスを開発しています。大会関係者が乗るクルマには一般車とは違う交通規制が適用されるので、普通のナビではなく、特殊な交通環境に対してのルート検索が求められます。また、日本の道に慣れていない外国人ドライバー向けの運転サポートや、素早く情報提供できる操作支援も必要となるでしょう。一台一台に「TransLog」というドライブレコーダーと連動したシステムを搭載し、街を走るクルマから、より正確でタイムリーな交通情報や道路状況を収集する仕組みも計画しています。

最初のうちは、オリンピック関係者にトヨタの先進技術をどうわかりやすく伝えるか苦労しました。そこで心がけたのが、イラストや写真を使い「モニターでこのように情報が表示されます」と説明する視覚的なプレゼン。すると、「エンドユーザーの視点がイメージしやすくなり、具体的な問題点や改善点が見えてきた」と、議論が円滑に進むように。これは、今後、外部の方々とつながっていく上で、とても勉強になりました。

まさかオリンピックの仕事に関われるとは夢にも思いませんでした。自分が生み出したサービスが、どう活かされるのか。責任を感じると同時にとてもわくわくしています。そんな場面を想像しながら、日々の仕事をしていけるのは、本当に幸せなことです。

コネクティッド技術の可能性で、高齢化社会を明るく

コネクティッド技術の可能性で、
高齢化社会を明るく

大学生のとき、足を骨折してしまったことがありました。ほんの数か月でしたが、不便で困ることも多かった。そのときから、ハンディキャップがある人も移動しやすい世の中をつくりたいと考えるようになりました。

以前、企画のヒントを得るために「アイデアソン」を開催したことがあります。さまざまな人々に参加していただき、年配の方ともお話しする機会が多くありました。クルマに同乗させてもらったときは、自分自身の反射神経や視力の低下を心配して、運転にも神経を使っている様子が印象的でした。確かに、最近、高齢ドライバーによる事故が増えています。しかし、むやみに免許返納をうながせば、その人たちの「生活の足」まで奪うことになるかもしれない。だからこそ、コネクティッド技術を活かして、「つながるクルマ」で安心して安全に運転し続けてもらえるような世の中にしたい。そう強く思うんです。

実は、就職活動のとき、自分が何をやりたいのかわからず悩んだこともありました。それが、今はやりたいことが次から次へと湧いてくる。そして、それを一つひとつ、自分の手でかたちにしていける。「あのとき、選んだ道は間違っていなかった」。いま、胸をはってそう言える私が、ここにいます。

所属は取材当時のものです。

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