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業務職

生産管理部門

ハイエースの生産台数を大きく変えた、小さな疑問と改善。

Y.S

幼少期は韓国に住んでいたことから、海外に強い興味を抱く。高校時代に中国の急成長を知って「中国語をマスターしたい」と思い、大学では中国語を専攻。3年生の後半から1年半、上海や北京に留学。就職活動では「中国に関連する仕事をしたい」という目標を掲げていたが、卒業した先輩のなかにトヨタで生産管理として働く人がおり、実際に話を聞いたことをきっかけに、第一志望が切り替わる。「『新聞に載るくらい、影響力の大きな仕事をしているんだよ』という先輩の言葉が強く響きました」と本人は当時を振り返る。

対象は、世界80ヶ国以上、約200種類のハイエース。

私の所属する部署の役割は、「必要な車」を「必要なとき」に「必要な分だけ」生産することです。仕事の流れですが、まずは、営業から向こう3ヶ月の生産予定台数を示す「内示」と呼ばれるデータが車種ごとに共有されます。それをもとに、トヨタがクルマをつくるために必要な部品の数を割り出します。トヨタがつくるクルマの部品点数は数万点。その多くを仕入先さまから購入しています。たとえば、「RAV4ですが、3月は○○台生産するので、そのぶんのハンドルを準備しておいてください」と私たちから内示のデータを仕入先さまの生産管理システムに送り、用意を進めてもらう。これが一連の流れになります。

私の所属する部署では車種ごとに担当が分かれており、私はハイエースの生産を管理しています。ひとことに「ハイエース」といっても、型式だけで200種類くらい。80ヶ国以上で愛用されています。その全ての生産を自分も重要なメンバーの一員として管理しているので、責任は重大です。ただ、得られるやりがいはそれ以上に大きなもの。自分が携わった仕事が新聞や雑誌など、各種メディアに取り上げられることも多いです。2019年に発売された「グランエース」もそのひとつです。生産管理は、もちろん私。東京モーターショーの出展で、お客さまからの好反応があり、当初の生産予定を大きく上回っています。モデルチェンジに伴う部品の切り替えなどが大変でしたが、世の中の動きにかかわれて、少し誇らしくなりました。

諦めない気持ちが、生産台数を上げる。

ハイエースは世界中で根強い人気を誇るクルマで、今も多くの注文をいただいています。その数が多すぎて生産が追いつかず、納入が滞ってしまうこともしばしば。そんなとき、私が心掛けているのは、1台でも多くのクルマを一人でも多くのお客さまにお届けするために、諦めないことです。

この信条を教えてくれたのが、電動スライドドアでした。あるとき、電動スライドドアを搭載したハイエースの生産依頼が膨れ上がったことがありました。ただ、1ヶ月間でつくれる個数には限界があります。私は数ヶ月間、営業の皆さんに「申し訳ありませんが、現在の量が限界なので、お客さまとの調整をお願いします」とお願いすることだけしかしていませんでした。でも、時間が経つにつれ、緊迫する営業の雰囲気を感じて「自分に何かできないだろうか。どうにかして生産個数を増やせないだろうか」と考えたのです。浮かんだのが、まずは電動スライドドアの生産工程を把握すること。何か課題を見つけ、車両工場とタッグを組んで改善すること。上司とすぐに車両工場を訪問し、工場を見せてもらいました。そこでわかったのは、工場の皆さんも全力で頑張っていること。でも、もっと製造のスペースを広げれば、スタッフを一人増やして、スピードをアップできる。「お願いです。製造の場所を広げて人員を増やしてくれませんか?」とお願いしたところ、快諾してくださったのです。それ以降、生産能力がお客さまのオーダーに応えられるまでアップ。より多くのお客さまに、ハイエースを届けられるようになりました。私の願いを聞いてくださった担当者さまには、今でも感謝しています。

“20倍の見落とし”が、教えてくれたもの。

逆に、私のミスで多くの方にご迷惑をお掛けしたこともあります。ハイエースの担当になり、数ヶ月くらい経ったときのことです。ひととおりの仕事を覚え、気づかぬ間に気の緩みが出ていたのかもしれません。あるとき、シンガポール向けの納入台数を示す内示がいきなり20倍くらいまで増加したことがありました。しかし私はそれを見落としてしまい、工場や仕入先さまに何の緊急連絡をすることもなく、そのままの状態になってしまったのです。20倍の増加に気づいたときは、まさに時すでに遅し。仕入先さまに相談しても「そこまでの数は納入できません」と断られるばかりでした。途方に暮れる私を助けてくれたのが、上司や先輩、後輩です。まず上司。営業や工場、仕入先さまへの謝罪に同席してくれたあと、自分の仕事を差し置いて私のために時間を取り、各種調整などの面で協力してくれました。「仕入先の方々にお願いして、今からでも増産の準備をしてもらおう」など、さまざまなアイデアを出してくださり、事態の収束に向けて奔走してくれたのです。後輩も「私たちにできることがあれば、何でも手伝いますから!」と励ましてくれて、数多くの面で支えてくれました。

このできごとで感じたのはふたつ。まず、自分の仕事が持つ責任の大きさです。ひとつの見落としが大きなトラブルを招くことを痛感しました。そして、トヨタで働く方々のやさしさです。困っている人がいたら、自分の仕事を差し置いてでも助けてくれる。「私は一人ではなく、チームで仕事をしている。いつも誰かが支えてくれるんだ」と、上司や同僚に感謝せずにはいられませんでした。

未来のワタシは、自分次第。

現在も、私はハイエースの生産管理を一手に担っています。そんななか、ある想いが少しずつ芽生えてきました。「大学時代に勉強していた中国語を活かす仕事に挑戦したい」というものです。生産管理部のなかには中国の工場を担当するグループがあります。将来は、中国の工場を任されるようになったら嬉しいし、決して実現不可能だとは思っていません。今の仕事も、私が上司に「チャレンジしてみたいです」と伝えたことをきっかけに任されたものですから。入社して1年目、2年目は基礎固めとして、会議のスケジュール取りや会議準備などを担当していました。周りにいたのは、毎日忙しく、でも楽しそうに働く先輩。「皆さんが前向きに働く理由は何だろう?」と興味を持ち、ある日上司に「皆さんがどんな仕事をしているのか知りたいです」と打ち明けたのです。後日、仕事の詳細を一つずつ教えてもらったときに見えたのは、今まで経験した仕事とは全く違う世界。「お客さまに1台でも多くのクルマを届けたい」という使命感に強く惹かれました。もしかしたら、これがまさに、就職活動のときにトヨタで働く先輩から聞いた「自分たちの仕事は、新聞に載るくらい大切なものなんだよ」という仕事かもしれない。すぐ上司に「私も挑戦したいです」と直訴しました。願いを快諾してくれた上司には、今も感謝しています。上司からは「普段の仕事をしっかりやってくれるから、チャレンジングな仕事も任せられると思った」と言っていただきました。

自分の未来は、自分でつくるもの。トヨタは、それができる懐の深い会社です。任せられた仕事に対して真摯に取り組み、周囲の信頼を得ることが、更なるチャレンジにつながる。願いを叶えるために、まずは、生産管理として全てを任される存在になりたい。ハイエースから教わることは、まだまだたくさんあります。

所属は取材当時のものです。

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